海底トンネルの大事故に遭遇した人々と、彼らの救出に向かった元救助隊員の決死のサバイバルを描いたパニック・アクション超大作。監督はロブ・コーエン、撮影のデイヴィッド・エグビー、音楽のランディ・エデルマン、美術のベンジャミン・フェルナンデス、編集のピーター・アマンドソン。脚本はレスリー・ボーム。主題歌はブルース・ロバーツとドナ・サマーのデュエットによる『Whenever There is Love』。
監督:ロブ・コーエン
出演:シルヴェスター・スタローン、エイミー・ブレネマン、スタン・ショウ、ヴィーゴ・モーテンセン、クレア・ブルーム、ダン・ヘダヤ、セイジ・スタローン
デイライト (1996)のあらすじ
ニューヨークマンハッタン島とニュージャージー州を結ぶ海底トンネルのホランドトンネルで、ある日の夕刻、有害かつ可燃性の産業廃棄物を満載したトラックに暴走車が激突し、トンネル内は一瞬にして炎に包まれる。大勢の死傷者が出る中、現場に居合わせた元EMS(緊急医療班)隊長のキット・ラトゥーラ(シルヴェスター・スタローン)は、閉じ込められた人々を救出すべく、現場のEMS隊の隊長と話をつけようとするが、かつてEMS隊に所属していた時期に死者を出した経緯もある彼は相手にされない。しかし、諦めきれないキットは副隊長のフランク(ダン・ヘダヤ)と相談し、その海底トンネルの換気口からの決死の進入を試みて、なんとか、トンネル内部にたどり着く。そこには、町を出ようとした脚本家マデリーン(エイミー・ブレネマン)、大手スニーカー会社の社長ロイ・ノード(ヴィゴ・モーテンセン)、家族旅行中のクライトン一家、愛犬とともに巻き込まれた老夫婦のトリリング夫妻、恋人のブレスレットを届ける約束の交通局員ジョージ・タイレル(スタン・ショウ)、そして、護送中の4人の囚人たちがいた。燃え続ける危険物の炎と有毒ガスに行く手を阻まれたうえ、トンネルの崩壊が進み、トンネルに海水がはいりこみ、キットと生存者たちは絶対絶命の状況に追い込まれていく。
デイライト (1996)のストーリー
アメリカ最大の都市、NYのマンハッタン島とニュージャージーを結ぶ海底トンネル。夕刻のラッシュアワー時に逃走中の暴走車が起こした事故がトンネル内の車に次々と飛び火し、危険な産業廃棄物を運搬中の車も巻き込まれて大爆発が発生。トンネルの出口は塞がれ、数百人の人々が中に閉じ込められた。紅蓮の炎は人々を焼き尽くし、有毒なガスと煙がトンネル内に充満する。逆巻くハドソン川の下、もろくなったトンネルは急速に崩落を始め、生存者たちの生命は風前の灯火だった。すぐさまEMS(緊急医療班)が出動するが事態は悪化する一方で、内部の酸素はあと3時間しかもたない。偶然、現場付近に居合わせたタクシー運転手で元EMSのチーフだった男、キキット・ラトゥーラ(シルヴェスター・スタローン)は、交通局司令室のバセット(バリー・ニューマン)、かつての同僚で現在はEMSの副隊長のフランク(ダン・ヘダヤ)を説得し、事故現場へ危険も顧みずに飛び込む。彼は以前、任務中に部下を含む3人の人間を死なせた過去があり、それ以来自責の念にとらわれ続けていた。巨大な通風口を通ってたどり着いた内部には、売れない女性脚本家のマデリーン(エイミー・ブレネマン)、交通局の警備員ジョージ(スタン・ショウ)、スニーカーメーカーの社長のロイ(ヴィーゴ・モーテンセン)、息子を亡くしてから愛犬クーパーを溺愛するロジャー(コリン・フォックス)とエレノア(クレア・ブルーム)の老夫婦、家族旅行の途中だったスティーヴン(ジェイ・O・サンダース)とサラ(カレン・ヤング)と娘のアシュレイ(ダニエル・アンドレア・ハリス)、少年院に移送される途中中のヴィンセント(セイジ・スタローン)、ラトーニャ(トリナ・マクギー=デイヴィス)、ミッキー(レスリー・サンチャゴ)、カディーム(マルセロ・セドフォード)らが生存していた。キットは並行する反対側のトンネルへの連絡通路から脱出しようと試みるが、功をあせるロイのために通路は崩壊し、ロイも犠牲となった。一方、地上ではNY市の土木課が先導してドリルによる削岩作業を強行し、圧力のバランスが崩れる。トンネル内では浸水が始まり、キットたちは濁流のような水の脅威にさらされた。キットはパニックに襲われた人々に冷静に対処し、肉体と知力を振り絞って危機に取り組む。そんな時、ジョージが首の骨を折る重傷を負った。キットは、このトンネルを工事した際に作業員たちの宿舎があったことに思い当たる。だが、そこへは水の中を通っていかねばならない。ジョージはキットにブレスレットを渡すと、交通局の通信部にいる恋人グレース(ヴアネッサ・ベル・キャロウェイ)に渡してほしいと頼み、「こんな暗闇から一刻も早く出て、デイライトを目指せ」と言う。キットは苦渋に満ちた決断を下して、彼を置き去りにした。宿舎にも浸水が始まり、エレノアが体温低下で死亡する。宿舎にあった簡易礼拝堂の後ろに、外部への通路があることを発見したキットは残された人々を逃がすが、彼とマデリーンだけが取り残されてしまった。キットは残された手段として、爆薬でトンネルの天井を吹き飛ばし、その圧力でハドソン川に飛び出そうとする。一か八かの賭けは見事に成功し、二人は九死に一生を得た。キットはグレースにジョージの形見を渡し、マデリーンをしっかり抱きしめながら病院に運ばれていった。
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